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社会をかえる

ポスターでかえる:富士北稜高校かえる組

富士吉田市内の商店街にある6つの店舗を対象に、その店舗の魅力や働く人の思いを伝えるポスターを制作した。同手法を用いて各地域で活動している大学ゼミに協力していただき、高校生に向けたレクチャーを行い、高校生たちがインタビュー、撮影を行った。ポスターという形は、地域の人の目に触れやすく、高校生たちのメッセージが伝わりやすい手法だった。

< 協力団体 > 慶應義塾大学加藤文俊研究室・ドラゴンヒルズ商店会・やまなしのアートディレクター土屋誠

STEP0:はじまる

山梨県富士吉田市、竜ケ丘地区。通称、ドラゴンヒルズ。何やらかっこいい名前である。竜ケ丘の21店舗の商店が集まって形成されたドラゴンヒルズ商店会。業種は様々で、魚屋があれば肉屋もある。玉子も売っていれば、ガソリンも売っている。カメラマンもいれば、エステティシャンもいる。多様な登場人物たちが、凝縮して煮詰まって、地域のためにとイベントを企画している団体である。そんな、地元でイケイケな大人達を高校生がポスターにまとめて、働きざまをたくさんの人に伝えていこうと取り組みがはじまった。

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STEP1:ふれる

私達のポスターにはたくさんのストーリーが込められている。仕事の内容はもちろん、人の生き方や、仕事に対する価値観などが感じられるのである。
そんな一風変わったポスターの考え方や作り方を高校生たちに経験してもらうところからはじめた。
日本全国で地域の人をテーマとしたポスター制作を行っている慶應義塾大学加藤文俊研究室が主体となり、高校生を対象とした3日間のポスター製作プログラムを実施した。高校生達がポスターを作られる側を経験することで、「話をいかに引き出しているか」や「ポスターになるイメージ」を掴んでもらった。

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STEP2:まなぶ

自分たちが体験したことをもう一度考え直す。
ワークショップを通じて、フィールドワークの作法や取材の仕方をより深める。
話を詳細に聞き出すトレーニングや、アポイントメントの取り方、自分たちが伝えたいものを相手に伝えるトレーニングを山梨在住のデザイナーや中間支援団体と協力して実施した。
社会に出ていった時に、問われる能力を彼らは手にした。
2週間かけて、まちに出る、学校を飛び出して行く準備が整った。

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STEP3:みつける

いよいよ、まちへ。
富士吉田市竜ケ丘地区にある商店、企業が集まって「自分たちの住んでいる地域を盛り上げんべぇ」と張り切っているドラゴンヒルズ商店会に協力を依頼した。高校生達から取材依頼の電話が来ると、各商店は皆快く引き受けてくれた。かえる組も、ドラゴンヒルズ商店会も「地域をかえる」という思いでは一緒だ。
「地域って面白いずら?」取材を行って、高校生たちは口を揃えたように地域の魅力を語りだした。地域で頑張っている大人の思いや働き方を知り、地域の元気さと可能性を肌で実感してきたのである。同年代や家族以外の大人や地域との出会いから得たものは「自分たちが住んでいる地域への誇り」なのかもしれない。

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STEP4:まとめる

得てきたものはそれぞれのグループにたくさんある。
多ければ多いだけ、それを一つにまとめていくことは容易ではない。
自分たちは何を伝えたいのか、取材した人が何を伝えてほしかったか、それが1番伝わるデザインは何か、どんな言葉で伝えたら良いのか、そのポスターを通じて何を地域に還元できるか。1つ1つ必要な事項を丁寧に1歩1歩踏んでいき、1枚のポスターにまとめあげた。

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STEP5:つたえる

それぞれのグループがそれぞれの言葉で自分たちの思いを伝える。
プレゼンテーションのために放課後遅くまで残り、どうすればわかりやすく伝わるか、商店の皆様がどうしたら喜んでくれるか必死に考え通した。
さあ、かえる組の水泳ショーのはじまりだ。
綺麗な平泳ぎをするグループや、決してきれいとは言えないがエネルギッシュで心を打つ泳ぎをするグループ、個性はポスターの数だけ現れてくる。
発表を通して、かえる組が得たものは「伝えるスキル」ではなく、「自分たちの形で伝えることを恐れない勇気」と「地域の楽しみ方」なのではないだろうか。

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かえる

社会をかえる。
同じ学校の仲間や街のイベントを通して1000人以上の人へ、ドラゴンヒルズ商店会のポスターを伝えていった。ポスターの良さは、貼ってあるだけで伝えることができる点でもある。飾りじゃないのよ、ポスターは。はっはーん。かえる組の作ったドラゴンヒルズのポスターを目にした人の数は計り知れないほどだ。
若い世代に地域を伝えることは、どこへ行っても課題として考えられている。一見すると難しいことのようだが、高校生が、友達に対して自分たちの言葉で地域を自慢げに語ってくれたら、それは意外と簡単なことなのかもしれない。自信満々に語るかえる組を見ると生徒たちのかわりようは、一目瞭然なので割愛させていただきます。

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